反吐
時を過ごす場所や、そこにいる人が変わると
同じ三次元にいても異空間の異質な人に染まっていくのか
そうすると次第にその人と接する時間が消え
接していても相いれず
やがて空間を失っていくのかもしれない
今まで眼をそらし、目をうつむけて見ないでいたその人を
あらためてみてみると醜悪そのものでしかない
私がみないようにしていたのはこれだったのだと思いいたる
餓鬼のような姿をしていた
表面は年齢よりも十五歳も若作りして
お洒落しているけれど
眼と下心という出っ張った腹の醜悪さに吐き気覚える
醜さを指摘したところで欲するところは変わらないのだろう
穢れ腐った金を、地位を、名声を得意げに身にまとい
腐った獣の肉と骨にむしゃぶりつく
身を小刻みに震わせるほどおぞましい光景にしか
私にはみえない